fc2ブログ

記事一覧

受験結果 5人中4人が第一志望合格

 久しぶりにブログを書きます。受験が全て終了しましたので、結果をお知らせしたいと思います。塾を始めて最初の受験を経験しました。生徒は受験生よりも1、2年生が多かったので受け持った受験生は5人にとどまりましたが、結果はその中で4人が第一志望に合格しました。4人とも国公立です。1人は残念ながら第2志望どまりでしたが、本人は行きたかった大学だったので満足しているようです。
 私が教えたのは国語を中心として、小論文、面接、1人は英語も教えました。面接や英語は国語と関係ないように思われますが、結局は国語力がものを言います。その二つについて少し書かせてもらおうと思います。
 面接は、話し言葉ですが日本語で自分の思いを表現するわけで、結局は国語力なのです。話し言葉であっても雑談とは違いますので、小論文と同じように論理的にかつ表現力豊かに面接官に伝えないと心を動かすことはできません。特に志望理由などは必ず聞かれますので、どのように準備していくかはとても重要になります。まず、いかに自分の偽らない真の姿をさらせるか(その場だけ優等生になろうとしても必ず見抜かれます)、そして、自分の志望への情熱をどうやって論理的説得力を持って面接官に伝えるか(ただ、気合だけでは納得させることはできません)を徹底的に作り上げ、練習しました。私が重視したのは、今の自分の本当の思いをどれだけきちんと分析できるか。また、面接練習の時間を通してどれだけ学ぶ姿勢を自然に持てるようになるかです。多くの高校生は志望の理由は一応言えても、その思いが本当はどこから来るのかを知らない生徒が多いのです。それを追究していくうちにはっと気づく瞬間が必ずあります。あいまいの志望の理由が明確化するわけです。そういう自己分析ができて初めて面接官を納得させる自分の思いが伝えられるのです。自己分析をするのも言葉ですから国語力です。また、生徒は自分の志望する分野についてたくさんの知識があることを見せようとします。もちろん、志望する分野に対する興味・関心が必要なのは言うまでもありません。しかし、大学の専門分野に対する高校生が持っている知識などたかが知れています。大切なのは、自分がいかに無知でこれからどんなことでも吸収しなければならないという自分の位置を自覚することです。それは学ぼうという態度につながります。そして、その態度は面接本番でも生かされます。多くは10分程度の短い面接の時間を自分をアピールする場ではなく、学ぶ時間という態度で臨むのです。面接の本番は、初対面の人間と人間とのぶつかり合いです。そこは、貴重な人生の学びの場なのです。学ぶ姿勢は相手に好印象を与えます。そして、学ぶものは相手の言葉であり、それを受けとめるのも国語力です。
 英語についても、現在の入試英語は国語力が重要な要素を閉めます。「語学は習うより慣れろ」という言葉があり、それは真実ですが、アメリカに実際に暮らしていた人を除いてはそれは不可能です。以前、三浦瑠璃という東大出身の国際政治学者が、「朝まで生テレビ」で「東大の英語は国語で入れる」と言っていましたが、難易度が高くなればなるほど国語力で勝負が分かれると言っても過言ではありません。まず、第一に長文読解の問題が大きな配点を占めるわけですが、難しい大学になればなるほど英文を直訳できても訳した日本語が難しいのです。その日本語がすぐに理解できないと何を言いたいのか全く判りません。また、少々の単語が判らなくても国語力があれば全体の文脈から文意を想像できるのです。また、英文法も国語の構造との違いが明確になってないとそれを理解するのには時間がかかります。これも「習うより慣れろ」がベストなのですが、時間のない受験生には論理的に国語力で身につけるしかありません。さらに言えば、受験に出てくる現代文の評論は英語が堪能な人が書いたものが多いのです。英語の論文をたくさん読んでいる彼らの評論は、少なからず英語的な構造を持って書かれています。そういう現代文の評論をしっかり理解していくと自然と英語を読む力も身についていきます。
 本当に私の指導した国語が合格にどれだけ貢献したかは分かりませんが、一年目の結果としてはまずまずだと思っています。ただ、第一志望に行けなかった生徒もいるわけで、精一杯やったので悔いはないものの、結果を出せなかったことについてはもっとやれることはなかったのかと反省する日々が続いています。
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

太田光洋

Author:太田光洋
太田光洋です。60歳で高校教師を定年退職し、65歳までの再雇用はせず、自分で塾を開くことを決めました。私が教えるのは国語なので、一般的には、生徒が集まる可能性は低いのですが、私が始める塾は新しい入試、新しい時代に求められる国語を教えることを目的としており、小学生から成人、不登校、発達障害者まで幅広く教えることができるので、受けてもらえればその良さがわかると思います。

カテゴリ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

二つ目の人生